2016年4月1日金曜日

リストラの向こうにあった神様の素晴らしいご計画 ①

会社が経営破綻、リストラ

 「えっ、リストラ!」それは、2010年1月19日朝から冷たい雪まじりの雨が降っていた日でした。

 夫が勤務していた会社が、東京地裁に会社更生法の適用を申請しました。負債総額は2兆3千億円となり、事業会社としては戦後最大の経営破綻で政府の管理下になりました。
 夫から「1万6千人がリストラされる。覚悟していてくれ。」と言われました。それは、3人に1人の割合で特に50歳以上は大半の方々が対象になっていました。退職金、企業年金はいったいどうなるのだろう。就職の超氷河期と言われているこの時に、60歳になる夫の再就職は非常に厳しく望めるような状況ではないと内心は不安でいっぱいでしました。
感謝しよう!
 しかし、私の口から出た言葉は「37年間一生懸命働いてくれてありがとう。本当にありがとう……大丈夫!神様が共におられるから。これから新しい事が始まるのよ。感謝のお祈りをしよう。」だったのです。「神様、感謝します。あなたが私達を愛しておられ、良き事の働きのためにこの問題が許され、この悪いと思われる事の向こう側に神様の素晴らしい祝福のご計画がありますから感謝します。必ずこの事を通して主の栄光が豊かに現されますからありがとうございます。」と祈ると心に平安と確信が与えられました。夫の目が涙でうるんでいました。
 退職は1月になるかもしれないと言われていましたが、数か月の延期となりました。社員の方々からは「これから、私達はどうなるのでしょう。子供の教育費がかかります。」「家のローンの返済がまだ残っています。」「年老いた親の介護をしなければなりません。」と言われ、夫は残された期間なんとか少しでも力になれればと、毎日帰宅は真夜中でした。背中がだんだん丸くなっていく夫のうしろ姿を見て、私は自分のことしか考えていなかった事に気づかされました。「神様お赦しください。」会社の事、社員の方々とご家族の事を真剣に祈り求めました。

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